お子さんとよりわかりあえるようになる会話のこつ-2

2008年12月03日

☆子どもさんが「あーそういうことか」と思ってくれるように

 子どもさんの気持になってみましょう。

 「・・したらだめ」「それは・・しなさい」と結論だけを話すより
なぜそうしなければいけないのかをわかりやすいように例をあげて話をすると今まで「何で!」と反抗的な子どもさんも素直に「わかった」と納得してくれます。

☆子どもさんの自律心を引き出すために

子どもさんの立場を尊重する言葉を選びましょう。

 「あなたはお兄ちゃんだから・・するもの」「まだ、子どもだから大人のの話には入らないように」と決めつけるよりも「きっとあなたは、兄弟のお世話ができる力があるのよね」とか年齢に応じて「今、うちの家はこういう状態だからみんな協力してね」と一人の人間としてを前提に話をすると対等に扱ってもらったとの思いから相手のことを考える気持が芽生えてきます。

☆子どもさんがまた話をしたいと思ってくれるように

 後悔の思いを感謝の言葉にたくしましょう。
 
 「今日は話してくれてありがとう。そんな風に思っていたなんて思ってもみなかった」「また、おしえてね。私も考えてみるから」
 お子さんに対して何もわかっていなかった。申し訳なかったとの思いはそのことを口にしなくても不思議に通じるものです。その思いを感謝の言葉に代えて言うと「あー話をしてよかった。また、何かあったら相談できる」との信頼関係が親子の間で自然に生まれてきます。

  

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お子さんとよりわかりあえるようになる会話のこつ-1

2008年12月01日

☆子どもさんが伝えたいことをわかりやすく話せるようになるために

 5W1Hを意識してもらいましょう。

 誰と、いつ、どこで、何を、どのように(5W1H)を話の中で確認
 してあげましょう。たとえば、「誰が言ったの?」「どう思ったの?」
 「それはいつ起こったことなの?」とお子さんにたずねてみると本人も
 自分の伝えたいことがはっきりとしてきます。

☆子どもさんが集中して話を聞くことができるように

 このことはどうしても大切という一つに絞って話しをしましょう。

 せっかく話をするのだからこれもあれも伝えようとすると、そのときはわかったと言っても結局はお子さんの心に残らなくなってしまうことがあります。起承転結を心がけ、一番お子さんの覚えてほしいことを心を込めて話してみてはいかがでしょうか。

  

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教えてもらうことからできる自分になっていく

2008年08月07日

 中3生は、今年の夏はクラブも引退し、いよいよ2学期の実力テストに向けてどの科目も1・2年の復習を取り入れています。
 そうなると、数学は3年生の1学期の範囲では差が出なくても、図形や関数になると今までの蓄積によって問題を解くスピードが違ってきます。

 中3のA子さんは、数学の一次時関数の応用問題がどうも苦手で他の生徒さんたちが解けている問題がわからないことが多くなってきました。
 それで、彼女には練習問題のプリントを渡し「同じようなパターンを何度も繰り返してやってみてね。自分の力で解けるようになったらそれは本物の実力になるから」とアドバイスをしました。
 さて、次の日、そうは言ってもすらすらとは解けず、「うーん。やばい」の連続です。一応ヒントだけは伝えて何とか時間がかかっても終わりました。また、同じような問題のプリントを渡しました。
 そして、また次の日が来ました。答え合わせをした後に突然A子さんが「わー自分でできた。すごーい。感動!」と大きな声を出しています。

 A子さんに何が感動したのかたずねると次のように話してくれました。「誰かに教えてもらったときは、あーそうかで終わってしまってそのうち忘れていたけど、こうやって自分の力でできるとすごくうれしい。やっぱり繰り返しやればできるようになるのだ」との実感でした。
 A子さんはとても大きな発見をしたと思います。確かに「教えてもらう」ことは、最初は必要ですが、「もらう」ばかりだと楽に流れ自分で考えることが面倒になってきます。
 でも、自分で「できる」ようになることは、初めのうちはどこからどうすればいいのか手探り状態で、時にはいらいらもしますが、「自分でできた」という自信が生まれ、気持ちはすっきりまさに感動なのです。そして、その感覚を経験したA子さんは、問題が解けるようになっただけでなく、これからの受験という試練に立ち向かう気持ちも成長したのだと思います。

  

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子どもの「こころの声」を訊いて、引き出すことができたら…

2007年07月09日

子どもの「こころの声」を訊いて、引き出すことができたら……(後編)

 次の日、M子さんが塾に来ました。「先生、先生、聞いてよ。昨日塾でやったのと同じような問題がテストにいっぱい出てた。昨日、やっぱり勉強して良かったわ」とテスト用紙を早く見てと言わんばかりに私の前に持ってきました。そして、今まで志望高を聞いても「まだ、よくわからない。考えてないもん」と言っていたのに真面目な顔で「先生、私、R高校に行きたい。実は前から興味あったの。5科目合計で何点取ったらR高校に行けるの?」とたずねてきました。
「R高校だったらこれぐらいじゃない。」と点数を伝えると「そうなん。わかった。じゃあ夏休みは頑張ろうかなあ。」と答えてくれたので「担任の先生に面談のときに自分はR高校に行きたいと伝えたほうがいいと思うけど」とアドバイスしました。
 すると次の日にM子さんは担任の先生に自分の気持ちを伝えたそうです。さて、肝心の理科の点数はどうだったかというと、2年生のときよりも格段に点数が上がっていました。本人はきっと満足していると思いましたが、M子さんは「先生、理科は取れたけど英語が難かしくて思ったように点数が取れなかったわ。もっと勉強しとけばよかった」とテストが終わってからも何回も悔しそうに話してくれました。今までとは違うM子さんの姿にちょっと感動しました。
 もちろん、これから実力テストが続き自分の志望校に合格できるには試練が待ち受けていると思います。ただ、M子さんは無理だと投げてあきらめずに、一歩踏み込んで苦手な科目も忍耐力を持って取り組むことで彼女の心の中にあった志が立ち上がったように思います。子どもたちの表面上の態度で判断せずに、「本当は頑張りたい」と誰もが思っていると信じることの大切さをM子さんと関わって改めて確信しました。



  

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子どもの「こころの声」を訊いて、引き出すことができたら…

2007年07月07日

子どもの「こころの声」を訊いて、引き出すことができたら……(前編)

 子どもたちの可能性を引き出すときに大切に思っていることは、「勉強をさせることではなく本人が自主的にやらなければと思ってもらうこと」です。しかし、このことは言うは易し、行うは難しいことが多々あります。
 中3のM子さんは、興味のない苦手な科目の理科に取り組むことが苦手でいつも後回しにし、その結果、学校のテストの点数も上がらず、その現実を見て「うち、理科は無理」とあきらめモードで3年生になりました。通常、当塾では英語と数学が中心ですが、このまま本人に任せておくわけにもいかず、「じゃあ、一緒に理科も勉強しよう」と声をかけました。
そのときは気軽に「うん。わかった。やってみる」と元気に言ったM子さんもいざテスト勉強になるとそうはいきません。
 「先生、わかれへん。やりたくない。帰らせて」の連発です。ここで上からおこって「何、言っているの!やりなさい!」と言うことは簡単ですがそれではM子さんが無理やりさせられていると感じいやいやするので頭に入らないことが多いものです。
 それでは、どうしたらM子さんのやる気を引きだすことができるのだろうと考えました。そのとき、高校生のH君が「塾に来ることじたいが勉強したいと思っている」と言った言葉を思い出しました。「そうだ、きっとM子さんも本当は、今までの自分を変えて頑張りたいと思っている」と感じました。そこでまず、彼女の気持ちをそのまま受けとめて、そして見えない思いを信じようと思い、「そうね。確かに難しいよね。でも、私にはあなたの本心はもっと理科を勉強したいと聞こえるんだけど……」と言いました。それを聞いたM子さんは「先生、頭おかしくなったんじゃない。信じられへん」と言いつつもテスト範囲最後まで問題集を仕上げて「あーやっと終わった」と機嫌よく帰っていきました。
 さて、そのM子さんの理科の結果はどうだったでしょうか(続く)
  

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