教えてもらうことからできる自分になっていく

2008年08月07日

 中3生は、今年の夏はクラブも引退し、いよいよ2学期の実力テストに向けてどの科目も1・2年の復習を取り入れています。
 そうなると、数学は3年生の1学期の範囲では差が出なくても、図形や関数になると今までの蓄積によって問題を解くスピードが違ってきます。

 中3のA子さんは、数学の一次時関数の応用問題がどうも苦手で他の生徒さんたちが解けている問題がわからないことが多くなってきました。
 それで、彼女には練習問題のプリントを渡し「同じようなパターンを何度も繰り返してやってみてね。自分の力で解けるようになったらそれは本物の実力になるから」とアドバイスをしました。
 さて、次の日、そうは言ってもすらすらとは解けず、「うーん。やばい」の連続です。一応ヒントだけは伝えて何とか時間がかかっても終わりました。また、同じような問題のプリントを渡しました。
 そして、また次の日が来ました。答え合わせをした後に突然A子さんが「わー自分でできた。すごーい。感動!」と大きな声を出しています。

 A子さんに何が感動したのかたずねると次のように話してくれました。「誰かに教えてもらったときは、あーそうかで終わってしまってそのうち忘れていたけど、こうやって自分の力でできるとすごくうれしい。やっぱり繰り返しやればできるようになるのだ」との実感でした。
 A子さんはとても大きな発見をしたと思います。確かに「教えてもらう」ことは、最初は必要ですが、「もらう」ばかりだと楽に流れ自分で考えることが面倒になってきます。
 でも、自分で「できる」ようになることは、初めのうちはどこからどうすればいいのか手探り状態で、時にはいらいらもしますが、「自分でできた」という自信が生まれ、気持ちはすっきりまさに感動なのです。そして、その感覚を経験したA子さんは、問題が解けるようになっただけでなく、これからの受験という試練に立ち向かう気持ちも成長したのだと思います。



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