親や先生から言われる言葉でこれはひっかかる言葉

2007年06月21日

親や先生から言われる言葉でこれはひっかかる言葉

よくある質問シリーズを作成していて子どもたちは、私たち大人に対して普段どのような気持ちを抱いているのか、どのように言われると心のエネルギーが落ち込んでいくのか塾の生徒さんたちに聞いてみました。質問は、「親や先生から言われる言葉でこれはひっかかる言葉は何ですか」です。

face09勉強をしているのに、「勉強したの?」とか「ちゃんとやっているの?」と言われると「私のことわかってくれているの」という思いになる。
icon09自分では、精一杯のとき、「こうしたほうがいいのに」と言われると「わかっているけど、今はできない」と反抗したくなる。
face07テストの点数が悪いと「大丈夫かしら」と心配するし、ちょっと良いと安心する。点数に親が一喜一憂するのを見ると疲れる。
icon21学校の先生に質問すると「それぐらいは自分で考えろ。こんなこともわからんのか」と言われた。ばかにされたみたいでむかついた。
face09「塾に後で入ったA君の成績が上がっているのにあんたはなんで上がってないの」と言われてむっとした。
icon09face09話を聞いてほしいとき、「他の用事があるから後で」と言ってくれたらいいのに、こっちを見ないで「うん。聞いているよ」と言われるとなぜか腹がたつ。
face10問題を解いていて自分としては合っていると思うときに「何でそんな答えになるの」と言われると何か責められたみたいな気持ちになる。

いかがでしょうか。私自身も気をつけなくちゃいけないなと思うことばかりでした。子どもたちは、私たち大人のことをとてもよくみているなあと改めて思います。だからこそ、教師である前に一人の人間として間違うこともあるかもしれないけれど誠意を持って出会っていきたいと感じました。

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手を出さないでじっと見守ることの大切さ

2007年06月17日

手を出さないでじっと見守ることの大切さ

 先日、友人のAさんと食事をしているときのことでした。Aさんは、中学生の息子さんとの関わりでここ数年、どう関わっていいか悩んでおられました。
 息子さんとは幼い時から仲が良く、息子さんもAさんをたよりに暮らしてこられました。
 しかし、息子さんが成長するにつれてコミュニケーションがうまく取れないことも増えてきました。

 そのAさんが「私、ある人から『あなたは息子さんが何でもできないと思いすぎていませんか』と言われたの。そう言われたとき、確かにそうかもしれないと思ったの。たとえば、学校行事で宿泊するとき荷物整理は私がやってあげなければと自然に思っていた。でも、ちょっとぐらい忘れ物があってもよく考えたら、向こうに行ったら何とかなるものね。本人に任せたらいいのよね」

 その話を聞きながら、子どものために少しでもできることはと思うのが親心です。手を出さないでじっと見守っているほうが、何でもできる方にとっては、はがゆく感じられることもあると思います。

 そんなときこそ第三者の意見に耳を傾け、今までと違う親子の関わりを始めていくのも今まで見えなかった子どもさんの姿に出会えるきっかけになるのではないかと思いました。

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2月9日は私立高校入試の日

2007年02月10日

 2月9日は私立高校入試の日です。

 中3生にとっては、初めてと言っていいほどの試練ではないでしょうか。この時期、中3生の保護者の方々はさまざまな面で気を使っておられることと思います。

 特にテストが近づけば近づくほど塾の中3生も「何か、いらいらする。俺、合格するよな」と事あるごとに話しかけてきます。
 この様子では、たぶん家庭でも物に当たったり、お母さんに対してえらそうな言動があったりするかもしれません。

 その一人の中3のM子さんは自分の学力より少し上の私立高校を受験します。今まで苦手で後回しにしていた英語の長文問題や数学の図形にも取り組まなければならなくなりました。
 でも、こちらから見るとどう考えてもやる気が見えないというか、そればかりか投げやりに見えてしまいます。授業が終わったあとで「ねえ。もしかしてあきらめてる?」とたずねました。

「そんなことないよ。後悔したくないから自分なりにはやっているけど、母さんは私が必死になってやってないと見えるらしくイライラしていて、それが私にもうつってくる」との答えが返ってきました。
「そうか。じゃあ、私からお母さんに本人はがんばっていますよって言おうか」と提案しました。
「えーそんなこと言うと『あの子がそんなにがんばっているなら私ももっと仕事がんばらないと』って母さんが思って精神的に負担になるから言わないで」

とM子さんは真面目に返してくるのです。普段は自分の気持ちを素直に言わない子なのに結構、親に気を使っているんだなあとその時感じました。
で、お母さんがストレスにならないようにこれからはお母さんと少しの時間でも話すとM子さんは決めました。

 子どもたちって受験という試練を通して大人になっていく階段を一歩づつ上がっていくのだと思うと共に、子どもも逆に親に気を使っていることを感じました。そう言えば、「俺、いらいらする」と連発していたC君も「合格しないとおかんに申し訳ないから」と殊勝なことを言います。それで、前の日まで面接の練習を何回もしました。

 中3生の皆さん、合格を心から祈っています。「先生、合格した!」との満面の笑みを浮かべた一人ひとりと毎年で会うのはとてもうれしいことです。  

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時には子どもの力を信じて見守る側に立ってみませんか

2007年01月25日

時には子どもの力を信じて見守る側に立ってみませんか

 中3のK君のお母さんはとてもしっかりしてK君の勉強にも熱心な方です。そのK君の進路について学校での面談で受験校に変更がありました。普段は冷静なお母さんもやはり心配で何回か電話がありました。幸い最終的には希望していた学校を受験できることになりました。私はその経過をあるがままにT君に伝えてほしいとお願いしました。当初、K君のお母さんは希望の学校を受験できるかどうか難しいとの担任の言葉をそのまま言うと本人がショックになると思っていました。しかし、実は「むずかしいことをこの子に言ってもわからない」と感じていることに気づかれました。そして、振り返ってみるとこの事に限らず「この子に話してもわからない」といつも結論だけをK君に言ってきたそうです。確かに中学生にとってこちらの話が理解できない時もあります。しかし、大切なことはわからなければわかるように話すようにこちらが変わることもK君の心の成長につながるのではと伝えました。K君のお母さんは「これまでの経過を出来るだけ丁寧に本人に話すようにします」と言われ、それ以後、K君は何かふっきれたように勉強に集中するようになりました。私たちはともすれば「子どもはこういうもの」というような思い込みや決めつけを持ってしまうことがあります。しかし、子どもたちは私たちが思っている以上に受験というハードルを乗り越えられる力を内に秘めています。手を差し伸べることも大切ですが、時には信じて見守る側に立つことも私たちに呼びかけられているのではないかと最近思います。  

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私立中学入試、二週間の奇跡の物語

2007年01月23日

私立中学入試、二週間の奇跡の物語

 1月は大学入試センター試験もさることながら私立中学入試の時期です。
 私の友人のYさんの娘さんのM子ちゃんもその受験生の一人でした。先日、M子ちゃんのことでYさんから相談を受けました。
 志望校を2カ月前に大学まである学校から中高までの学校に変更したこと、そして塾の先生から算数が目標点に至っていないので難しいと言われていること、何よりもM子ちゃんが算数に対してやる気がでず、「算数はできない」と言っていることでした。

 中学の入試まで後2週間足らずでYさんはどうしたらいいのかと悩んでいました。M子ちゃんは塾だけでなく、個人的にも算数を教えてもらっているし、どの先生もよく教えてくれています。「なのにどうして算数の成績が伸びないのかわからない」とYさんは話してくれました。
 一体何が原因なのかとYさんの話を聞きながら「あなたはM子ちゃんの算数をみてあげないの?」とたずねると「だって私、算数が苦手だし、私立の算数はすごく難しいから」との答えが返ってきました。確かに、私立中学の算数はかなりレベルが高いのでYさんの言う事ももっともです。でも、塾の先生の関わり方はともかく、YさんがM子ちゃんにどう関わっているのかが気になりました。
 「そうだよね。でもM子ちゃんの周りの先生は当たり前だけど算数がよくできる人ばかりでしょ。そうすると余計に自分ができないことが不安になるかもしれない。だったら算数が苦手なあなたが、たとえ問題が解けなくても解答を見ながら一緒にそばで考えてあげたらどうかしら」と提案しました。

 Yさんは最初、自分が算数ができないことでM子ちゃんが「お母さんが算数ができないから私もできないのでは」と思われたら困ると、一緒に勉強するのを躊躇していたそうです。でも、話をしていて、以前、Yさんが一緒にM子ちゃんが問題を解くのをつきあった時は頑張って取り組み、模擬テストの成績が良かったことを思い出し、とにかく短期間だけどやってみると約束してくれました。

 それからのYさん親子の関係はそうすんなりとはいかずM子ちゃんから「塾で勉強するからいい!」と何度も言われ、それでも諦めずに少しの時間でも一緒に問題を解くように心がけたそうです。
 そして今月の1月20日がテスト当日で、次の日が合格発表でした。

結果は見事合格でした。

 自分でも信じられないと涙涙のM子ちゃんの報告を受けた塾の先生も合格の報告に驚かれたそうです。
 そして、YさんはM子ちゃんから「お母さんが算数が苦手なことは知っていた。でもお母さんが私と一緒に勉強してくれたから」と言ってくれたそうです。Yさんは今回の受験を通して合格ということはもちろんですが、親子の絆というもっと大きなプレゼントをM子ちゃんからもらったのではないかと思います。本当に、Yさん、M子ちゃんおめでとうございました。  

Posted by kobehiro at 02:33Comments(0)親子関係

親と子はまるでFAXのようにつながっている

2007年01月19日

親と子はまるでFAXのようにつながっている

 中3生にとっては、いよいよ高校入試が近づいてきました。受験は本人にとっても大きな試練ですが、保護者の方にとってもやはり同じくらい心が揺れるものです。
日頃は「しっかり勉強しないと受験で泣く事になるわよ」と言っていてもいざ、進路決定の時期になると本当にこれでよかったのかと悩む保護者の方も多いと思います。
私の塾でも何人かのお母さんから相談の電話がかかってきます。F子さんのお母さんは受験する学校の過去問題が思うように取れなくて泣いているF子さんのことが心配で志望校を変更した方がいいのか迷ってしまうという相談です。どうしても子どものことを思うと「かわいそう、私が何とかしてあげないと」の思いになってしまいがちです。でもそのことで余計にF子さんが不安になったり、依存してくること、何よりも親と子はまるでFAXのようにつながっているとお話ししました。次の日、「先生と話をしていて、私が迷ったら本人も迷うことがわかりました。最後まで本人を信じて見守ります」と明るい声の連絡がありました。(続く)
  

Posted by kobehiro at 13:13Comments(0)親子関係

「やればできるのに……」という親の言葉が子どもを縛る??

2006年12月07日


「やればできるのに……」という親の言葉が子どもを縛る??

「あなたは、やればできるのに!」そう子どもさんに言われる方って結構多いのではないでしょうか。
高3のB君もそう言われて育った生徒さんです。確かに、理解力もあるし、そこそこの成績は取ってくる。でも、切実感が乏しく大学入試においてもなかなかエンジンがかからない様子です。
「やればできるのにと言われるからまあ、何とかなるとすぐに思っちゃう」と本人の弁。さらにB君は「小学生のときから・・点は必ず取るように」と言われたそうです。そうするとテスト勉強をしていて、今回は難しいと感じると「どうせ、勉強して点数が取れなくて怒られるんだったら、勉強しなくても一緒か。やって何になる」と無意識に思っていたと話してくれました。

実は、この思いは勉強だけでなく、クラブ活動においても現れていました。自分なりに3年間頑張ったけれど、レギュラーになれなかったB君。
監督から「君はがむしゃらにやってない」と言われたそうです。
どこかつながってはいないでしょうか。
親から言われた言葉って自分が思っている以上に自分のやる気のエネルギーを阻むことがあるのだと感じました。
やる気が起こらないことだけを注意してもなかなか改善されませんが、なぜ、やる気が出ないのかを本人と一緒に探していくと「あーそうか」と納得することですっきりするものです。

今、B君はやっとおしりに火がついたようで、志望校もほぼ定まり受験勉強に取り組んでいます。

  

Posted by kobehiro at 12:12Comments(0)親子関係

保護者の方との個人面談でのこと

2006年12月03日

保護者の方との個人面談でのこと

 当塾では、保護者の方との個人面談をとても大切にしています。
子どもたちが家でどのようにふるまっているのか、又、お母さんたちはどう関わっておられるのかをお聞きするのはとても参考になります。
だから、面談時間は2時間ぐらいは普通で、長くなると3時間以上になることもあります。

 高3のA君のお母さんはとても教育に熱心な方でした。ですから、テスト前でもお母さんから見るとやる気を出して勉強に取り組まない息子の姿を見ると、ついつい厳しい言葉を言って親子げんかが絶えず、あとでその状況に落ち込む日々だったと言われました。
以前に通っていた塾では毎日と言っていいほど塾に通わせたのに一向に成績が伸びず、塾の個人面談では点数のデータだけで、もっと勉強時間を増やさないとだめだと言われるだけで、余計にA君を責める思いにもなったそうです。

 そのようなお話の後、A君のことから話がご自分のお仕事のことになりました。
仕事においてもできないことがあると、とても落ち込んでしまうと話されるので、
「できない自分は認めてもらえないと思っておられませんか」と尋ねました。

 するとA君のお母さんは「ええ、そうなんです。」と言われた後、はっとされて
「私、あの子ができないと、自分が認めてもらえないと思ってました」と言われ、ご自分でも驚かれたご様子でした。

 それからは、まず彼の気持ちを受けとめようとされ、頭ごなしに言うのではなく彼の気持ちを聞くようにされました。そうすると、親子の間での衝突はほとんどなくなり、何よりもA君の方からお母さんにいろいろ話をしてくれるようになったそうです。

 本当に親と子はつながっていることを改めて実感しました。  

Posted by kobehiro at 23:19Comments(0)親子関係