贈る言葉-2

2007年02月26日

贈る言葉-2

 中3のM君は、勉強はよくできるし、性格も温厚でいわゆるいい子です。でも、よく「俺、どっちでもいいのだよね、何にも考えてないし」が口癖です。
 公立高校の推薦入試の面接で自己アピールをしてくれとの質問にうまく答えられなったこともうなずけます。そして、推薦入試に落ちて、続いてもう一度その高校を受験することになりました。
 私立高校入試が済んでからたった2週間しかありませんでした。特に数学は問題数が多くなかなか手ごわいことはM君が一番わかっているはずです。そこでM君にこうなったら毎日塾で勉強しようと提案し計画を立てました。
 彼は、毎日言われたことは何とかこなすのですがもう一つこちらから見て切実感あるとは思えません。「本当にこの学校に行きたいの?」とたずねると「さあ、」としか言わないのです。それでも毎日、関わっている中でM君がこんなことを言ってくれました。 
 「俺の中にある種のルールがあるのだよね。たとえば、この信号はたとえ車が全然通っていなくても青になるまでは渡らない、とかその逆もあるし。そのルールを破ることができないのかもしれない……」
 まるで禅問答みたいです。そんな会話を繰り返しながら試験前日になって、「今までどうでもいいとしか思っていなかったのに今はこの学校に合格することができたらいいなあと思っていることは俺にとって奇跡なのだから。これ以上どうがんばればいいのだろう?」と話してくれました。
 そのとき、本当にM君はこの学校に行きたいのだと感じました。そういえばM君から「俺、自分のこと好きじゃない」と聞いたことを思い出しました。
 もし、今回の受験に合格したら彼の心の中にある自分を否定する虚無感が少しは払拭されるかもしれない、そうしたらもっと彼は輝くのにと心から彼の合格を願いました。 
 試験終了後、「問題が難しくて合格の可能性はあまりない」と弱気なことを言うM君でした。
 そして発表の日、あんなに「別に」と自分の感情を表に出さないM君から興奮して少し涙声の電話がかかってきました。
 「合格しました!お世話になりました……」彼の喜びがダイレクトに響いてきました。
 後で聞いた話ですが、M君はお母さんと一緒に発表を見に行ったのですが、どうも自信がなくて自分で受験番号を見ようともしなかったそうです。
 受験を通して今までと違って自分の目標に向かって精一杯やるだけやった、もう一つのM君の姿がそこにありました。

 M君へ、
 私もあなたの合格の電話、本当にうれしかったです。合格はもとより志を抱いて進むあなたに出会えたことがもっとうれしかったです。これからも自分を好きになって、楽しい高校生活を送ってくださいね。
  

Posted by kobehiro at 00:00Comments(0)学習塾

贈る言葉-1 

2007年02月24日

贈る言葉-1 

 中3生の皆さんは、私立入試が終わり、3月の公立入試に向かって勉強している人、私立専願で4月からの高校生活に期待と不安を持っている人もいるでしょう。
 当塾の中3生も無事全員私立入試に合格しました。ここまで来るには一人ひとりのストーリーがありました。
 そのうちの一人の中3生のK君は小学校6年生から塾に通ってくれた生徒さんでした。
 3人兄弟の真ん中でお母さんは、一斉授業の塾よりも少人数の塾の方がK君には合っているのではと思われました。K君は算数が苦手で計算は得意なのですが、文章題は初めから「わからない」と取り組もうとしません。時にはこちらから声をかけても返事がなく、まるでコンピューターがフリーズ状態になったように黙ってしまいます。
 そんな状態が1時間続くときもあり、どう関わっていいのか頭を抱えてしまうことがしばしばでした。自分がわかる問題のときは調子よくできても、少し難しい問題になると拗ねてしまうK君の気持ちはジェットコースターのようでした。
 そのK君も中学生になりました。以前に比べれば、ずっと拗ねることはなくなりましたが、今度は「こんな問題をさせる先生が悪い」とか自分の答えが間違っていても「僕は正しい」といい続け、自分が間違っていても決して「ごめんなさい」とは言わないのです。  
 あるときは厳しくしたり、あるときは拗ねるのがおさまるまで待ったりといろいろ関わり方を変えてみました。
「すぐにできないと腹が立つし、考えてもわからないから適当に答えを書いた」と言うK君。お母さんとの面談で兄弟関係において、下の弟さんが何でもすぐにできて、自分が頑張っても弟の方がいい点数をいつも取ってくることや、いざテストになると緊張してしまうことなどお母さんも悩んでおられる様子でした。
 あるとき、いつものように不満をぶつけるK君に対して「でも君は本当はいい子だから」と何気なく言うとK君は「先生、僕のこと本当にそう思ってくれるの」と何度も確かめ、それから素直になったりしました。
 「僕だって自分を変えたい」とつぶやくK君に「じゃあ。どうして拗ねるの?」とたずねると「だって何か言われると僕のことわかってくれないと思ってしまう」との答えが返ってきます。
 さらに話を聞いてみると、小学生の時にお父さんから算数を教えてもらっていて、一度教えてもらったことをすぐにわからなかったら怒られたことや、塾に通っていたとき全部正解になるまで残されたことや学校の算数の時間でも同じようなことがあって休み時間もなくなったことなどいろいろ自分の思いを話してくれました。
 一連の出来事は時間経過はあっても一つにつながっていて、K君はできない自分を受けとめることができないのではと思いました。K君がこのテーマを越えるには時間がかかるでしょう。でも、人に話すことで気持ちが楽になることもあります。何よりもK君の心の一端がわかりより彼のことを理解しようと感じるようになりました。
 その後、K君は気持ちがすっきりしたのか「合格が決まったら一番に先生に報告するから」と言ってくれました。その約束通り、合格通知が届いた日、K君から元気な声で「先生、合格しました」と電話がありました。
 K君、高校生になってもいろいろな出来事と出会うと思いますが頑張ってくださいね。
「いつでも何か相談したいことがあったら塾に来たらいいから」という私の言葉に「ありがとうございました」と元気に答える彼の姿は少し大人びて見えました。
  

Posted by kobehiro at 09:10Comments(0)学習塾

2007生徒募集-1

2007年02月11日

2007年 小4~高3 大学受験

生徒募集

どの子どもたちも心の中に
「わかりたい できるようになりたい」
の想いがあふれています。


だからこそ、子どもたちの可能性を信じ続け、
心を励まし、智慧を尽くし、
子どもたちの気持ちに応えていきたいと思います。


春期講習 3月29日(木)~4月5日(木)
新学期 4月9日(月)スタート

保護者の皆様へ

 当塾はお子様の学力向上については、何のために勉強するのか、本当は何がしたいのかといった人間的成長の面が特に大切だと考えています。
そのため、お子さま一人ひとりの可能性をどのように引き出すかを第一優先に考えています。
やる気が出ないにはやる気がでない理由があり、その原因を授業前や授業後に聞くことを心がけています。そして、本人の学力にとって一番適切と思われる授業カリキュラムを考え、実際に1ヵ月の短期目標を立てる目標挑戦シートに取り組んでもらって月末には見直しをして次の月につなげています。
 さらに、保護者の方にはお子様の成長をお伝えすると共に、お子様との関わりにおいて悩んでおられることをご一緒に考え、より親子の絆を深めていただけるようにしています。
その結果、短期間で成績が伸びたり、無理だと諦めていた希望の学校に進学できたといった事例も多く起こっています。教師が変わり、保護者が変わると必ずお子様も変わることを確信しております。ぜひお子様の可能性を開くための良き縁となっていきたいと願っております。  続きを読む

Posted by kobehiro at 17:30Comments(0)学習塾

2007生徒募集-2

2007年02月11日

■入塾システム

無料体験授業、無料教育相談を随時受け付けしています。

(1)お電話で面談の日時を決定
 ↓
(2)三者面談・無料体験授業
 ↓
(3)子どもさんの意志で入塾

■一人ひとりの学力、個性に合わせた授業システム

1クラス3~4名編成で一斉授業方式ではありません。わからない所から始められ、私立中高生の進路にも合わせて指導します。曜日・時間帯や回数はできる限りご希望に合わせて行います。

●国語は、文章読解を中心に音読を重視しています。作文・論文指導もしています。
●算数・数学は、基本の計算を正確にすること、文章題はわかるまで間違い直しをていねいにするように指導し応用力をつけていきます。
●英語は、骨組みとなる文法をメインに置き、実力テストに向けて長文が読めるようにします。


春・夏・冬期講習実施。 テスト前無料補習。
本人の希望により自習可能です。  続きを読む

Posted by kobehiro at 17:16Comments(0)学習塾

2007生徒募集-3

2007年02月11日

■響ゼミナールの5つのアクションプログラム

子どもたちが今悩んでいることー「勉強がわからない」「将来何をしたいのか決まらない」「クラブと勉強を両立したい」「本当に心を許せる友人がほしい」などの思いに諦めずに挑戦してほしい。なによりも子どもたち一人ひとりが輝き、学力と共に人として成長してゆくことを大切にしています。そのために「5つのアクションプログラム」を軸に子どもたちの可能性を引き出す教育に取り組んでいます。

①目標を明確にし、志の持続を応援しています。1カ月の目標挑戦シートに取り組んでもらい、日々の学習を積み重ねることで自信を持ってもらうようにしています。

②自分で考え、問題を解く力を育むことを優先しています。一斉授業ではないので一人ひとりに適切なアドバイスができ、「自分でできた」「わかったら楽しい」との気持ちを引き出すようにしています。

③保護者面談は年に2回の他に随時実施しています。保護者面談はお一人に対してゆとりを持った時間設定にしています。それ以外でも随時お子さんの様子をお伝えしたりご相談に対応しています。

④受験やテスト勉強に挑戦することで人間としての成長を育んでいます。勉強は何のためにするのか、自分が苦手なことをどのように克服していけば良いのかを一緒に悩み考え本人がテーマを越えていくように指導しています。

⑤常に子どもたちの気持ちを大切にしています。勉強、友人関係、クラブ活動、親子関係など子どもたちの思いを聞くことに徹しています。  続きを読む

Posted by kobehiro at 17:14Comments(0)学習塾