一緒に喜んだり、悩んだりしてくれる相手がいれば……
2006年11月08日

一緒に喜んだり、悩んだりしてくれる相手が
一人でも近くにいれば……
高1のH君は、夏休みに学校の先生から「この英語の成績では卒業できない。中学の英語からやり直せ」と言われました。初めは高校を辞めることも考えたそうですが
やはり高校は卒業したいと入塾してきました。英語の点数は一桁でおまけに中学時代の友人たちからは、何を考えているのかわからない「不思議君」と呼ばれていたそうです。確かに彼に話しかけても「何も考えてない」としか返ってきません。それでも諦めずに関わっていくと「俺、話すのが苦手やし、自分の気持ちをどう伝えていいかわからない」と言い始めました。それからはこちらが何かを教える時は、なぜこの問題をしなければならないのか、何をしているのかをできるだけ丁寧に説明しました。
そして、先日入塾して初めての2学期の中間テストがありました。英語はせめて4倍を取って、欠点にならないようにしようと提案しました。H君は「4倍も取るの?」と驚きながら「でも取れたらごっつううれしいなあ」と自分の気持ちを素直に言ってくれました。そして結果は4倍以上の点数が取れたのです。「すごい、よくやったね」と言ったら彼は「うん。ものすごくうれしかった」と答えてくれました。でも、友達からは「そんな点数ぐらいで喜んでたらあかんやろ」と言われたそうです。確かに点数だけにおいては、もっと高得点を取っているクラスメイトはたくさんいます。でも大切なことは、彼がやればできると思い始めてくれることです。その子にとって、できることを一つでも増やしていくことを一緒に喜んだり、悩んだりしてくれる相手が一人でも近くにいればその子は変わるきっかけをつかめると思います。
Posted by kobehiro at 00:00│Comments(0)
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